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十二国記をご存じですか

スタッフブログ

以前、個人部の先輩が、森博嗣さんをご紹介しておりましたが、実は私も森さんは大好きです。
 特に「スカイ・クロラ」と「黒猫の三角」、「四季」さんのシリーズ推しです。
 でも今日は、どうしてもご紹介したい作品があります。十二国記と呼ばれるシリーズです。
 もうすぐ新刊が発売されるんです!
 https://www.shinchosha.co.jp/12kokuki/ (出版社のサイトです)

 NHKのアニメになったこともありますので、ご存じの方がおられるかも知れませんね。
 あのアニメは原作に脚色が加えられていますので、アニメしかご存じない方には、ぜひ原作を読んで欲しいです。
 一見、字が小さくてたくさんあって、ちょっと難しいルビが振られていたりしますけど、でも一度ハマると抜けられません。

 作品の背景や登場人物の紹介は出版社のサイトが詳しいので読んでいただくとして(丸投げ!)、私がどうしてこの作品にハマったかをお話したいと思います。

 この作品は、最近世にあふれている異世界転生の世界観も含まれますが、毎回華麗に活躍するヒーローやヒロインはいません。異世界と、この世界とのつながりも緻密に計算されていて、安直な「突然別世界に行って活躍する」話でもありません。
 異世界の人々も普通に暮らしていて、電気などはない世界なので寒ければ震えるし、暑ければ汗だくになって、その中で懸命に日々を過ごしています。そんな中で、普通であることの大変さ、大切さ、切なさがとうとうと描かれていきます。

 主人公「陽子」は、自己主張が全くできず、自分の良さを何も感じられず、毎日おどおど過ごしていて、決して楽しい高校生活を送っているわけではありません。そこへ、何の説明もなく背の高い男性が現れて、否応なくさらわれてしまいます。到着した場所では見慣れぬ怪物が見境なく襲い掛かってくる始末。逃げ回るしかありません。
 親切な人に出会ったかと思えば、騙されて売り飛ばされかけたり。わが身の不幸を呪うばかりの陽子が、ねずみの姿をした「半獣」の人、楽俊に出会ってからが佳境です。読もうかなと思った方、もし難解でも、主人公がつらいことばかりでくじけそうになっても、ねずみが出てくるまで頑張ってください。ねずみが出るまでの辛抱です。
 ねずみと一緒に旅をするうち、世の中はそう捨てたもんじゃないなと思えるようになります。

 様々な糸が複雑に絡まりあって、陽子は国王とならねばならない運命です。でも元はただの女子高生、政治なんてわかりません。道は前途多難です。どうやって陽子が生きる目的を持てるようになったか、世界の中で自分の有り様を形作っていったか、ぜひ素晴らしさを皆様にも味わっていただきたいです。

 陽子の治めることになる「慶」国の他にも、多様な国があり、それぞれ主人公がいて、それぞれにエピソードがあります。慶の北の方には「戴」という国があり、国王が反逆者に襲われて行方不明になっています。この世界では、国王がきちんと国を治めていないと、魔物が出たり天変地異が起きたり、物理的に国が荒れます。読者はほとんど国民と同じ気持ちになって読んでいますから、早く国王が帰って来てくれないかとはらはらしながら待っていました。待っていました。大事なことなので二回言いました。読者は2001年に最後に出版されてからずっと、戴がどうなるのか心配で心配で、ひたすら待ち続けていました!

 その続編が、ようやく今年、10月12日に2冊、11月に2冊出版されます。分厚い文庫です。合わせると1000ページ超えだそうです。戴の王様が無事に帰って来ますように。
 ということで、この連休は今からとてもとても楽しみなのです。

資産税部 ひよこ(ペンネーム)